一般ネットワークとデータセンターネットワークの違い

 




はじめに

Ciscoのスイッチには、CatalystとNexusという2つの系統があります。
見た目や基本的な機能は似ていますが、中で考えていることはまったく違います

自分自身、Catalystの感覚のままNexusを触り始めて、
「SNMPのユーザーを設定したのにコンフィグに出てこない」
「コンフィグのリストアをしたはずなのに復旧しない」
といったところで、実際にハマったポイントです。

不具合や設定ミスを疑っていましたが、
振り返ると、どれもNexusの設計思想を知らなかったことが原因…
この資料では、そうした実体験をベースに、
CatalystとNexusの違いが設定や運用にどう影響するのかを整理しています。


1. 思想の違い

Catalystは主にオフィスネットワーク、Nexusはデータセンターと、
使用される前提の場所が異なります
そのため、求められる要件や運用方針の違いから、
それぞれ以下のような思想で設計されています。

Catalyst

  ・制御を重視、人が触る

  → 設定は「明示的・可視的」

Nexus

  ・通信継続を重視、自動復旧

  → 設定は「暗黙的・内部処理」

2. SNMP設定の違い

前項で記した思想の違いによって仕様も異なり実際にハマったポイントであり、
コンフィグデータのリストアを行ったところ復旧できない事象が起きました。

■catalyst

  • SNMP userが show run に出ない

■nexus
  • SNMPv3 user が show run に出る

SNMP設定の見え方の違い
  • Catalystでは、SNMPの権限はグループ単位で管理されるため、
    ユーザー情報は show running-config 上で必ずしも可視化されない。

  • Nexusでは、RBACによりユーザーが直接ロールを持つ設計となっており、
    「誰がどの権限を持つか」を明示する必要があるため、
    SNMPユーザー定義が show running-config に表示される。

3. 冗長化プロトコルの違い

CatalystではStackWise、
NexusではvPCが主に使用されます。

機器の冗長化という観点では、
一見すると大きな違いは感じにくいですが、
管理構造には顕著な差があります。
この違いは、ファームウェアアップデートの方法にも影響します。

Catalyst

  • 管理構造が一元化されている

  • マスターのファームウェアをアップデートすると
    スタック全体に適用され、再起動が発生する

Nexus

  • 管理は各機器ごとに独立

  • 1台ずつアップデートする
    「ローリングアップデート」が可能

なお、Catalystにも
トラフィックの中断を最小限に抑える
ISSU(In-Service Software Upgrade)という機能は存在しますが、
利用できる機種や条件は限定的です。


さいごに

本記事に書き記した内容はほんの一部です。
実際に機器を触ってみないとわからないだらけだし私個人の解釈も含まれます。

今回の経験は、私にとっても勉強になりました。
Catalystの感覚でNexusを触ると、
「設定したはずなのに見えない」「戻したのに元に戻らない」違和感はぬぐえない。
そこは、設定ミスではなく仕様と思って今後nexusと付き合っていければと感じています。

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